双方向メディア『共犯新聞』の、君の出番は、ここ♪
★ Guest Book from your brain ★
◆ 脳味噌は、「コトバ」の溶鉱炉!◆
ユートピア的であるがゆえに論争的なブライアン・ジョーンズが浮かんでいた午後の光のプール。君は、ここへ ユートピア的であるがゆえに論争的な君の足の臭い。 番目にやってきたのさ。
初代2001年4月7日 ~2004年10月4日
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2代目2004年10月10日 ~2011年6月25日
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3代目2011年6月25日~2022年4月26日
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『共犯新聞』4代目ゲストブック♪

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あってよかった! 中野真吾

2022/08/06 (Sat) 18:02:38

ゲストブック新装開店、おめでとうございます!
というか、ありがとうございますと言うべきかもしれません。5年前(たった5年前だったのか!)、書き込ませてもらったのをきっかけに本当にいろいろなやり取りをさせてもらいました。「老年ナカノ日報」とか「行きたいところがあるんだぜ通信」とか始めるに至るのも、つまりはこのゲストブックでのやり取りでついた基礎体力のおかげのように思います。
初期のゲストブックも少しのぞき見しました。かつての青春の喧騒の共振装置はいつしか中年通信装置~老年文通箱へと姿を変えつつあるようですが、ぼくにとってはかけがえのない思考と文章の錬成道場です。

ところでPLAN75、ぼくは親戚の結婚式で行っていた東京で、もうひと遊びするつもりが猛暑に負け、嫁さんと二人で逃げ込んだ映画館で見ました。見終わった時の感想は「これもええなあ」でした。主人公や主人公の隣で死んでいく爺さんの問題としての「これもええなあ」ではなく、ぼくの問題としての「これもええなあ」でした。不治の病みたいなのにかかった時とか、もう生きていてもいいことはないと確信せざるを得なくなってしまった時の選択肢として、「これもええなあ」と思ったのです。聞けば嫁さんも同様の感想を持っており、何人かの友人にあらすじを話して聞いてみても同様の反応でした。
生活苦でもなくて病苦にあえいでいるわけでもない人間たちが、そろいもそろってそう思うのはなぜなんでしょう。現実感のない絵空事として受け止めているからだと言われれば確かにそうかも知れませんが、それにしてもどこかに少し、ぼくたちを魅き寄せるものがあるのではないでしょうか。
久保さんが書かれている「実は強制されているのに、あたかも自らあきらめるようにうながす言葉の技術」に引っかかっているのかもしれません。また、こういう問いを発した時点で、実は同調圧力がゆるやかに発生しているのかもしれません。
ただ自分について言えば、いつかは何かどうにもならない苦しい状況に陥ってしまうのではないかという不安があるからではないかと思います。ただ「これもええなあ」と思えるのは、だれか(誰でもいいわけではない)一緒に行く場合に限ってであって、自分一人であの道をたどるのは「死ぬほど」恐ろしくて、とてもできそうにはありません。
少し前に朝日新聞に早川監督のインタビューが載っていて、詳細は忘れてしまったんですが、まぎれもないグロテスクなディストピアが、時としてユートピアに見えてしまうことへの発言はありませんでした。つまりはこの監督の、この問題をバイアスなく総体としてとらえ切ろうとする姿勢が、ぼくたちの情動をどこかで刺激しているのかなと思います。

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